ねもぷらす

ふぁいんでぃんぐねもの日記。プログラミングとか育児とか

スピード ハックス〜仕事のスピードをいきなり3倍にする技術〜 著:大橋悦夫、佐々木正悟 発行:日本実業出版社

最初に「この本の読み方」がまとめてある。一通り読めばよいだけではなく、繰り返すことで精度と速度を上げていく。
繰り返さなければ能力がつかない。繰り返すのに単調じゃつまらないし、複雑なことはやりたくない。

この本はいろんな Lifehack で紹介されているところで、ちょうどやりたいところ、知りたいところがまとめられているという印象を受けました。
小生、「タスク管理できるようにならなきゃ」とか「集中力を引き出すために無駄な情報を排除しなきゃ」とか… How to 本を読み伏せてやろうとしているのにどうも上手くいかない状況の人間でしたが、コレ一冊読んでみたら原因が見えた気がします。高い本を読むと「素晴らしい本を読んだ」って気分になってしまう癖がありますが、これは「使える本」だと思います。というか使います。

全9章立てで、仕事のスピードを上げるためにやれることを車*1を運転するが如く紹介。9章を通して、聞いたことの無い話は無かったかなと。ただ、「良いやり方」と「この方法が仕事を回す上でどのように役立つか」までは抑えていなかったので読み応えがありました。
あとタイムリー*2な本だったので、紹介されてる Web サービスとかちらほら知らないモノもありました♪特に Gmail が1個のアカウントで複数のメールアドレスを使えるってのは感動モノです。すげーな google

スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術

スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術


いつものように自分用備忘録。


第1章は気持ちの準備。車で言うところのエンジン始動!
すでにいろいろ Lifehack している人も想定していて、「あとで(やらない)」タグを貼り付けたタスクの消化方法から紹介しているという用意周到さ。素晴らしい。タスク管理は常にやりたくないものとの戦いになるんだろうなぁ…
やりたくなくても「とにかくやれ」「ちょっとでもやれ」「細分化してやれ」「この時間だけでもやれ」etc etc…全部自分に言い聞かせることでやったる。



第2章は段取り決め。エンジンをかけて走り出すためのアプローチ。回転数をあげすぎれば疲れてしまう。
作業は「やったことがあるもの」「やったことが無いもの」にわける。
「やったことがあるもの」は同じ段取りを精度を上げて実施できる。
「やったことが無いもの」は細分化して、ここまではやったことがある、ここまではやったことが無いから聞くなり調べるなりが必要だーという見積もりが立つ。
作業時間は「分」単位で見積もり、予定と結果を照らし合わせて「この作業にどれくらい時間がかかるか」の見積もりを出すための糧とする。頑張れ未来の自分。



第3章はやる気の引き出し。アクセルを踏み込む。踏めば踏むほどスピードアップ☆踏みすぎは NG だけどな
もう、とにかく気になること(懸案事項)は書き出す。書き出したひとつひとつがタスクになるわけで、コレを消化していけば作業完了になる。…私の最も不得手とする作業な訳ですが…
タスクのレベルは次のように考える。

  1. やらないことにすること = 項目としてあげた時点でタスク完了!
  2. 真っ先にやること
  3. 徐々にやること
  4. あとでやること
  5. いつかやりたいこと

「やる」と決めたことは他人に表明することで、「やらなきゃ」感をだす。ただし完璧にこなす必要は無い。
ちなみにこの段階で「あとで(やらない)」タスクが産まれる。そんな項目が産まれてしまう理由は、細分化が足りてないからか、タスクのネーミングが悪いから。タスクを溜め込んではいけない。細かく砕いて、分かりやすい名前をつけなおして消化しよう!そうしよう。



第4章は作業時間の使い方。スピードコントロール。長時間一定の速度で走り続けるのと、限られた時間で決められた距離を走るのとどっちが楽か。
1日をセクションに分けちゃう。午前中に出来ること、午後イチで出来ること、帰る前までに出来ることはそれぞれ違うはず。スケジュールやら自分時間に合わせて詰め込むタスクを代えましょう。
似た作業*3をまとめて実施すると脳みそが混乱しなくて良いらしい。
分単位の小さい締め切りを作って、その時間までに終わらせるようにする。予定を遅れるのが通常だけど、毎回作業時間をとって、「なぜ締め切りまでに終われなかったか」を記録する。ここでタスクに大して検討しなければいけなかった段取りの抜けが見つけられて、段取りを再調整できるわけで。見積もり時間の精度も上がるvV大概「確認」の時間を検討しないで予定を組んじゃうので、そういうのを見つけ出す。
あと締め切りに追われることで、「完璧に仕上げよう」という気持ちを抑制できる。



第5章は仕事環境を梃子にする。走る場所を砂利道ではなく整地された道路にするイメージ。
集中するために環境を変えてみるという手。そして暗示。「私は急ぎすぎてミスが多いけど、仕事だけは速い」と自分にも言い聞かせ、周りにも言いふらす。そうすると自然と仕事が速くなるwミスが多くなったら意味無いから、そこは「恥をかきたくない」と思う大日本人の心を利用。
作業が終わるたびに「反省」する時間を作って、己の作業を見つめなおすことで次の作業にミスを引きずらないとか。



第6章は原則を決めて迷いを断つ。カーナビの指示通りに走るんじゃい。ナビの精度は自分で上げますが、作業に入ったらナビを信じる。
おもに情報の整理方法のルールですね。作業は1台のマシンでやるとか、資料は1箇所にまとめておくとか。Googleデスクトップさえ使えれば、そこまで考える必要はないんだけどなぁ…
タスクリストはあちこちに書き散らしがちだけど、なるべく(出来れば1箇所に)まとめて書くようつとめる。ここは小生の大反省点ですた。



第7章は習慣化。ギア操作、ハンドルさばきは考えてやってたらいつまでたっても上達しないわよ?
とにかく1ヶ月続けてみる。人はアタマの中にロボットがあるわけで、このロボットを成長させることで「習慣化」が可能になるんだ。
うまく習慣化できても要注意。ロボットの熟成は「注意力」の欠如を生む。
そんな時どうするかって?本を読み直せ(未来の自分へ)



第8章は待ち時間の削除。F1はピットインしてもすぐに走り出せる。途中停車を繰り返せばエネルギー使って疲れるし、速度も出ない。
ストレスが無ければ最大限の力を引き出せないし、ストレスが大きいと仕事の速度も上がらずやる気もなえてしまう。
10分やったら2分休憩、1時間やったら30分流すような工夫が必要と。精神も筋肉と構造は変わらんのだ、鍛えなきゃ弱まるし負荷を上げすぎると壊れちゃうんです。

  1. オーバートレーニング(過剰ストレス)
  2. タフネストレーニング(順応性ストレス)
  3. メンテナンストレーニング(持続ストレス)
  4. アンダートレーニング(不足ストレス)

第9章、ラストは「とにかくゴールすること」。全体を見通して脳内でゴールし、紆余曲折があろうともスピードを緩めずゴールするんだ。2週目はもっと早く走れるんだから〜
未完成でも出してしまう。人間は皆、エセ完璧主義者ロボットを保持しているためにちょっとしたことに過敏に反応し「コレじゃ駄目だ」と萎縮してしまう生き物である。注意を細かい問題とか気になる点ではなく「タスクを消化できたか」に移すことでゴールに到達できる。問題点は新たなタスクとして2週目に備えちゃえばよい。未完成のモノを目の前にすると、より良い解決策が思い浮かんだりするわけで。わかったつもりの回避にもなるし♪


以上、備忘録完成。次読みたい人にお貸ししますよ〜お買い上げになる前の参考にドゾー



※ 8/23, 投票が面白そうなのでちょっと更新

*1:マニュアル車

*2:といっても半年も読んだ時点で前だけどorz

*3:「調査」とか「製造」とか「ドキュメント書き」とか